■建造物による風景の時空間化
−ダム建設により変化する風景を体感できる空間の創出−■
設計:西田匠
私は建築において、機能ではなく、「空間そのもの」に関心をもっている。建築には空間の感じ方に影響を与える様々な時間が流れ、「空間そのもの」の魅力は時間と切り離しては体感することはできない。そこで、空間と時間の連続体である、時空間としての建築を考える。
ダム建設による風景の激変は、今までの風景を失わせ、時空間としての魅力を奪ってしまう。風景は変化し新たな魅力を生むことがある。だから、ダム湖の風景を否定するわけではない。変化を止めることができない中で、「かつて」の風景があり、「いま」の風景へと変化したということがわかれば、風景に流れる時間の重なりを体感できるのではないだろうか。
そこで本設計では、風景が時空間で成り立っていることに、改めて気付きを与える建造物を提案する。






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