■神殿としての図書館
-社寺から展開する日本独自の図書館建築-■
設計:楠本建
私は本が好きだ。子供のころから本が好きで図書館によく通っていた。本には一つ一つ違う世界があってページをめくるたびに度に新たな出会いと発見がある。そして図書館は私たちに本を通してまだ見ぬたくさんの物語や知識と邂逅する機会を与えてくた。
しかし、日本の図書館は西洋のトリニティカレッジ図書館等と比べると空間としての神秘性が薄い。そこで、日本でも本との出会いが感動的で神秘性のある図書館があれば、本と人の関係はより素晴らしいものになると考えた。
本設計の目的は「本を置くための神秘的な器としての図書館を創造する」ことである。しかしながら、教会建築は西洋の概念に則ったものであり、日本には日本固有の概念があるため、教会建築を参考にすることは難しい。そこで日本での教会にあたる社寺の空間を採り入れる。日本での神秘性をもつ空間として社寺建築を参考にし、社寺の空間構成を図書館に導入することで今までにない日本独自の図書館を計画する。




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