■都市型積層集合住宅■
設計:浦本信之介
人が集まって居住する在り方として、高密度に展開されてきた都市居住。職場と住まいが近接する中で人は営み、その都市の気候や制度、文化などの環境に上手く適応した、その都市ならではの魅力的な集住の型を作り上げていた。
しかし高度経済成長期以降、都市には働く場所が高密に押し込められる一方、住まいは郊外へと追いやられ、スプロール現象を誘発。郊外と都市を行き来するという効率の悪い生活が生み出された。都市にわずかに残された土地に住まおうと、編み出された積層集合住宅は都市居住の主流となったが、かつての魅力的な都市居住の姿は姿を消してしまった。
かつて都市に存在した都市型居住の魅力を取り戻す術を探りながら、すでに高密かつ高層化してしまった都市を地盤に、現代においての都市居住の魅力が展開、提案される必要があるのではないか。
本設計では高知市街地を対象とし、都市型住宅の調査から現代において求められる都市型積層集合住宅を設計するプロセスと、高知市の1街区を事例に挙げて提案する。




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