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修士設計
2014年度

■北側斜面地住宅群の提案■
設計:松井悠成

斜面地集落がもっていた空間的魅力を発展的に継承しつつ、現代のライフスタイルにも適応した、斜面地住宅群を提案すること、そして、現在、都市近郊であるにも関わらず空閑地として放置されている北側斜面の可能性を示すことは有意義であると考える。将来の人口減少が叫ばれている現代の状況を考えるならば、経済合理主義を最優先する迅速かつ粗雑な大規模造成によらない、じっくりとした建設が可能であり、その意味で微地形を大切に活かした集落の空間性が再浮上することが十分に考えられる。その中でこれまで培われた建設技術を適切に導入するならば、いろいろ不利なことがある北側斜面地での魅力ある住宅群建設も可能であろう。過去と現在を統合した未来の斜面地住宅群の提案がいまこそ必要だと考える。